エリアトラウトの世界では、スプーンでもクランクでも反応が薄いタイミングが必ず訪れます。そんな状況で頼りになるのが、独自のアクションでトラウトの興味を強制的に引き寄せる鱒の小枝スクリューです。見た目は可愛らしい多節ボディですが、その内部構造とアクションはこれまでのルアーとは一線を画し、低活性の魚にもしっかりスイッチを入れる力を秘めています。巻き始めると伝わる細かな振動、スクリューが水を攪拌する存在感、そして視覚的アピールのすべてが組み合わさり、思わず口を使わせる誘いを生み出します。
鱒の小枝スクリューの特徴
鱒の小枝スクリュー最大の特徴は、中心をずらした偏芯スクリューが生み出すアンバランスな回転です。素材には薄型樹脂が採用され、デッドスローの巻きでもしっかり回転してアピールします。この回転が前方二節の金属シャフトを通じて後方の連結部へ振動を伝え、テールが細かく震える独特のアクションを発生させます。
この微振動はベイトフィッシュが逃げ惑うときの生命感に近く、スローな展開でしっかりアピールしたい場面に最適です。スプーンの波動ともクランクのウォブリングとも違うため、魚にとって新鮮に感じられ、スレたトラウトにも効果的です。さらに、スピナーのように水を攪拌しながら進む性質を持ち、濁りが入った場面やプレッシャーの高いフィールドでも存在感を発揮します。
本体は62mmと長めの多節構造で、前半は金属シャフト、後半は糸でつながることで柔軟な動きを可能にしています。この“ハイブリッド構造”により、水流の変化に敏感に反応し、ただ巻きでもナチュラルで生命感のある動きを演出できます。フックには高貫通力を誇るサクサスショートマルチが採用され、ショートバイトを確実に拾える点も嬉しいポイントです。
鱒の小枝スクリューの使い方
鱒の小枝スクリューは基本的にただ巻くだけで性能を発揮するルアーですが、巻き速度によってアピールの強さや動きの質が大きく変化します。デッドスローではスクリューの回転とテールの微振動が際立ち、ナチュラルな弱ったベイトのような姿を演出できます。低活性の魚が多い朝夕や、プレッシャーの高いエリアで特に効果的です。
一方、巻きスピードを上げるとスクリューの攪拌力が増し、水の乱れが広範囲に広がります。これにより活性の高いトラウトを遠くからでも引き付けることができ、リアクションバイトを狙いたい場面に向いています。また、水面直下を通してテールの振動を視認しながら使うのもおすすめで、ルアーの動きが確認しやすいためレンジ調整もしやすくなります。
カラーバリエーションが豊富なのも魅力で、クリアカラーは晴天やクリアウォーター、濃いめのカラーは濁りやローライトに強く、ミミズやイクラなどの自然系カラーは放流後やタフコンディションに適しています。場面に合わせてカラーローテーションすることで、より確実にバイトを引き出せるルアーです。
多彩なアクションと使いやすさを兼ね備えた鱒の小枝スクリューは、エリアトラウトの引き出しに加えることで釣果の幅を大きく広げてくれる一本です。初めて使う方でも扱いやすく、経験者には“ここぞ”という時の切り札となる心強い存在です。
鱒の小枝スクリューのインプレ
ダイワの鱒の小枝スクリューのインプレがあるのかチェックしました。

コメント